文化財の保存と修復 3−伝統に生かすハイテク技術
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三輪 嘉六 日本大学教授。昭和13年岐阜県生まれ。日本大学史学科卒業。文化庁主任文化財調査官、東京国立文化財研究所修復技術部長、文化庁美術工芸課長、同文化財鑑査官を経て、平成10年より現職。著書に『日本馬具大鑑』I〜IV巻編・著(吉川弘文館)、「家形はにわ」(『日本の美術』至文堂)など 成瀬 正和 宮内庁正倉院事務所保存課保存科学室長。昭和53年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。専門は保存科学。特に古代材料史。現在は金属、顔料を中心に研究を進めている。論文に「正倉院の銅製品」(『金属博物館紀要』14、1989)、「奈良時代の鉛系白色顔料」(『正倉院年報』14、1992)、「正倉院の顔料調査」(『仏教芸術』200、1992)など。 岡 岩太郎(興造) 岡墨光堂代表取締役社長 。昭和19年京都市生まれ。昭和40年多摩美術大学日本画科卒業。同年墨光堂に入店、昭和43年国宝修理装3師連盟員、昭和58年三代目岩太郎襲名、同社代表取締役社長。主な著書に『国宝 応徳仏涅槃図の研究と保存』(共著、(株)東京美術、1983)、『美術工芸品の保存と保管』第4章第2節執筆(フジテクノシステム、1994)、『国宝 伝源頼朝像、国宝 伝平重盛像、国宝 伝藤原光能像修理報告』自費出版。手がけた文化財は、国宝『伴大納言絵詞』、『仏涅槃図(応徳涅槃)』、『両界曼荼羅図(伝真言院荼羅)』、『釈迦金棺出現図』、『一遍上人絵伝』ほか20余点。そのほか、重要文化財など多数あり 肥塚 隆保 奈良国立文化財研究所埋蔵文化財センター研究指導部遺物処理研究室長。昭和50年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程(保存科学専攻)修了。奈良国立文化財研究所埋蔵文化財センター、飛鳥・藤原宮跡発掘調査部を経て、平成7年より現職。1995年よりICG(国際ガラス会議)-TC17(Art&Archeometry)委員。専門は考古遺物の保存科学・保存修復。特に古代ガラスの科学的研究。共著『発掘を科学する』(岩波書店)など。 増田 勝彦 東京国立文化財研究所修復技術部長。昭和17年生まれ。昭和40年東京教育大学農学部卒業。同年遠藤得水軒(日本画・古文書等修復工房)入門、昭和48年より東京国立文化財研究所修復技術部。紙を素材とする文化財の修復に関する研究に従事。現在、在外日本美術品修復協力事業、「紙の保存」国際研修等を担当。論文に「藩札料紙の調査」(『保存科学』第37号、1998)、「水害を受けた図書・文書の真空凍結乾燥−和紙を綴じた図書−」(『保存科学』第31号、1992)、「和紙の劣化に対する明礬の影響」(『古文化財の科学』32号、1987)、「白色顔料による和紙の劣化抑制」(『古文化財の科学』32号、1987)など。 西浦 忠輝 東京国立文化財研究所国際文化財保存修復協力センター環境解析研究指導室長。昭和22年生まれ。昭和45年東京農工大学卒業。昭和50年東京国立文化財研究所入所。修復技術部主任研究官、アジア文化財保存研究室長、国際文化財保存修復協力室長を経て、平成7年より現職。専門は保存科学。現在は文化財保存国際協力事業を担当。中国、タイ、パキスタン、シリア等で保存修復プロジェクトを推進。国際シンポジウムやセミナーのコーディネートを行う。『美術工芸品の保存と保管』、『文化遺産の保存と環境』、『アジア・知の再発見−文化財の保存修復と国際協力−』、『おもしろアジア考古学』(いずれも共著)などの著書のほか、保存修復に関する論文多数。 村上 裕道 兵庫県教育委員会社会教育・文化財課主査。昭和29年兵庫県生まれ。昭和56年北海道大学大学院修士課程(建築史)修了。同年(財)文化財建造物保存技術協会入社、重要文化財『福島県尋常高等中学校本館』保存修理、重要文化財『天鏡閣本館・別館・表門』保存修理に携わり、重要文化財『旧日本郵船(株)小樽支店』修理、重要文化財『大沢家住宅』を主任技術者として担当、設計係長、企画室長代理を経て、平成4年兵庫県教育委員会に転勤、現在にいたる。 |